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おしえてドクター

韮崎市が発行する「広報にらさき」の情報コーナー「おしえてドクター」で取り扱ったものを掲載しています。

皆様の病気・症状への不安や悩みを、当院の医師がお答え致します!

平成30年11月なかなか禁煙できず、電子たばこや加熱式たばこに替えてみようかと考えていますがいかがでしょうか。

10月会社で施行したストレスチェックテストで高ストレス者と判定されました。どのように対応すれば良いですか?(50代男性)

9月発熱した時には、解熱剤を使った方が良いですか?

8月高齢の父が食後に座ってテレビを見ていたら、急に顔色が悪くなって意識を失い、寝かせたら数分で元に戻りました。何か脳の病気が考えられるでしょうか?

7月大腸癌は今、腹腔鏡手術でできるので手術の後痛くないって本当ですか?

6月骨粗鬆症とはどのような病気ですか? 症状はありますか?

5月「腸内フローラ」という言葉をよく耳にしますが、「腸内フローラ」とは何ですか?

4月マイコプラズマ肺炎はどんな病気ですか。

3月インフルエンザと診断され、抗ウイルス薬を処方されましたが、3日経っても熱が下がりません。

2月最近寒くなり明け方によくふくらはぎがつります。何か病気でしょうか?

1月熱性けいれんはどんな病気ですか?
平成29年12月今度手術を受けることになりましたが、内視鏡手術も行われていると聞きました。どのような手術ですか?

11月骨密度が低くなければ骨折する心配はないのでしょうか?

10月C型肝炎ウイルスを治療して、ウイルスが消えたと言われました。これでもう肝臓癌にもならないのでしょうか?

9月
糖尿病患者数が増えているそうですが、どのような状況ですか?

8月骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が心配なので、食べ物でカルシウムを多めにとっていますが、それでよいでしょうか?

7月60歳代女性。検診で胆嚢に径12mmのポリープを指摘され、症状はありませんが、胆嚢を摘出する手術を勧められました。
どのような病気なのでしょうか?

6月叔父が脳出血と診断されて入院中です。片麻痺があるそうですが、手術はしなくても良いのでしょうか?

5月心窩部痛や胃もたれ感があり、病院で検査を受けたのですが、異常が見つからず、機能性ディスペプシアと言われました。
どんな病気ですか?

4月学校検尿で血尿と蛋白尿が両方陽性でしたが、どうすればいいですか?

平成30年11月号

なかなか禁煙できず、電子たばこや加熱式たばこに替えてみようかと考えていますがいかがでしょうか。

従来のたばこから電子たばこや加熱式たばこに替えようと思っているということは、禁煙をしようという気持ちがあるのでしょう。禁煙外来を受診することをお勧めします

内科 科部長 池田 フミ

難しい問題ですね。たばこがやめられないのはニコチン依存症によるものです。

まず電子たばこは液体を加熱してエアロゾルを発生させるものです。日本ではニコチンを含む液体は市販されていませんが、海外ではニコチンを含む液体も販売されており危険です。

一方加熱式たばことは葉たばこを直接加熱してニコチンを含むエアロゾルを吸引する仕組みです。従来のたばこに比べてタールは削減されていますが、依存性のあるニコチンやその他の有害物質も含まれており、受動喫煙の危険は変わりません。むしろ煙が見えないだけに心配です。

禁煙外来を受診することをお勧めします。


平成30年10月号

会社で施行したストレスチェックテストで高ストレス者と判定されました。どのように対応すれば良いですか?(50代男性)

セルフケアを行い、産業医等との面談、上司や同僚と相談(ラインによるケア)してください。


産業医 鈴木 修

ストレスチェック制度は、労働者のストレス状況に関して毎年テストを行い、自己のストレス状況について注意を促すことでメンタルヘルス不調のリスクを軽減させ、また結果を集団的に分析することにより職場環境の改善につなげ生産性を向上させることを目的として、平成27年12月より施行されています。

企業は高いストレスを被っている労働者に対して、自らがストレスへ対処する方法セルフケア)をアドバイスし、産業医等との面談を奨励しなければなりません。産業医は面談によりストレスの原因を検索し、軽減するための就業上措置を企業に提言します。

労働者は、ストレスを蓄積せずメンタルヘルスの不調を未然に防ぐことが肝要です。


平成30年9月号

発熱した時には、解熱剤を使った方がいいですか?

つらければ使用してもよいし、使用しない選択肢もあります。

小児科 医長 溝呂木 園子

 小児の発熱の原因の多くは、感染症と考えられます。ウイルスや細菌が体内に侵入した時には、自らの力で闘うために代謝を活発にし、体温を上昇させて免疫力を高めています。発熱はからだの免疫反応のひとつであるために、無理やり下げる必要はないと考えることができます。一方で、発熱の苦痛や不快が軽減されることは、水分摂取や休息が促されることからもメリットがあります。つまり、発熱時の解熱剤は、つらければ使用してもよいし、使用しない選択肢もあるといえます。ちなみに、熱性けいれんの際には解熱剤を使用しない方がよいといわれてきましたが、最新のガイドラインでは解熱剤の使用がけいれんを誘発する根拠はないとされていますので、熱性けいれんを起こしたことがあるお子さんでも、つらい時には使用してもよいと伝えています。

平成30年8月号

高齢の父が食後に座ってテレビを見ていたら、急に顔色が悪くなって意識を失い、寝かせたら数分で元に戻りました。何か脳の病気が考えられるでしょうか?

一 時的に意識を失ったが短時間で症状を残すことなく回復する発作を「失神」と呼びます。失神は意識を失うので脳の病気と誤解されやすいですが、循環器内科でのチェックが必要な場合もあります。

脳神経外科 科部長 八木下 勉

 失神は一過性の全脳の血流低下で生じることが多く、最も多いものは神経調節性失神と呼ばれるもので自律神経の調節がうまくいかなくて一時的な血圧低下が生じ、脳の血流が減って失神するものです。血圧が回復して脳血流が戻れば症状はなくなります。食事・飲酒・入浴・排尿便・急な起立などがきっかけになることが多いようです。ただし注意が必要なのは不整脈による失神であり、診断が遅れると生命にかかわることがあり、循環器内科でのチェックが必要になります。失神は意識を失うので脳の病気と誤解されやすいですが、単純な失神であれば頭の検査をする意義は乏しいとされています。「発作の病気」は目撃証言が重要で最大の診断根拠になりますので、発作の状況を正確に医師に伝えることが大切になります。


平成30年7月号

大腸癌は今、腹腔鏡手術でできるので手術の後痛くないって本当ですか?

大腸癌は、ほとんどの手術が腹腔鏡下で行うことが可能です。従来の腹腔鏡をつかわない手術に比べると傷自体が小さいので創部痛みは軽度になります。

外科 医長 赤澤 祥弘

 当院で行っている腹腔鏡下の大腸切除ではまず臍に12mmのカメラ用の穴をあけおなかに送気をして膨らませます。その後観察し必要な手術を行ってきます。ただ、腸を切除して取り出す際に臍の近く、もしくは臍の傷を延長して4~5センチほどの傷をつくります。手術のあとに最も傷として痛むのはこの傷かと思います。従来の腹腔鏡を使わない手術に比べると傷自体が小さいので創部痛は軽度になります。腹腔鏡下の手術は以前に比べ手術器具の発達によって大腸癌の他にも胃癌の手術でも行っています。ただ、すべての大腸癌が腹腔鏡手術でできるわけではありません。非常に大きく進行してしまった癌やほかの組織に強く癒着、浸潤しているものは行うことができません。

平成30年6月号

骨粗鬆症とはどのような病気ですか? 症状はありますか?

骨の量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。自覚症状はありませんが、背骨などに骨折を生じるとその部位に痛みがでます。

整形外科 医長 松木 寛之

日本には1300万人程度の骨粗鬆症の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。

特に女性では50歳以上の3人に1人が骨粗鬆症といわれており、50歳以上の3人に1人が背骨を、5人に1人が太ももの付け根の骨を生涯のうちに骨折するといわれていて、寝たきりになる原因の一つとなっています。

骨粗鬆症の治療として、薬による治療、食事療法、運動療法が挙げられますが、一旦骨が弱くなりすぎてしまうと再び骨を強くするのは難しくなりますので、50歳以上の方で今まで検査を受けたことがない方は整形外科などを受診して骨密度検査を受けてください。

平成30年5月号

「腸内フローラ」という言葉をよく耳にしますが、「腸内フローラ」とは何ですか?

腸内の壁面に生息している多様な腸内細菌が種類毎にまとまっている様子が、あたかも種々の植物が種ごとに群生しているお花畑(flora)のようであることから、「腸内フローラ」と呼んでいます。

内科 副院長 三澤 明彦

私達人間の腸内には多くの細菌が生息しており、これを腸内細菌と言い、実に数は約100兆個あると言われています。

腸内細菌は、悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促したり、人の体に有用な働きをする善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌など)と、腸内の中を腐らせたり、有毒物質を作る悪玉菌(クロストリジウムやブドウ球菌など)と、善玉とも悪玉とも言えず、体調が崩れたときに悪玉として働く日和見菌(大腸菌やバクテロイデスなど)に大別されます。

何らかの原因(食生活や生活習慣、薬(抗生物質など))で腸内フローラのバランスが崩れると、悪玉菌は増え、便秘や下痢などのお腹の調子を悪くするだけでなく、様々な生活習慣病や肌荒れ、肩こり、老化などにも関係すると言われています。

昨今腸内フローラは、肥満やがんや糖尿病やアレルギーや認知症との関連も注目され、一部の疾患に糞便移植療法などの効果が示され、今後の研究に期待がよせられています。

平成30年4月号

マイコプラズマ肺炎はどんな病気ですか。


感染者との食事や車の同乗などの濃厚接触によって感染するとされています。発熱、頭痛、だるさが最初の症状で、その後徐々に咳が強くなり、解熱後も長く続く傾向があります。

小児科 医長  中村 誠

晩秋から早春にかけての発症が多く、罹患年齢は幼児期、学童期、青年期が中心となっています。

感染には、向かい合っての食事や車の同乗など濃厚接触が重要とされており、学校などでの短時間の暴露による感染拡大はあまりみられません。感染を受けてから症状出現までの潜伏期は通常2~3週間で、発熱、頭痛、だるさなどが最初の症状です。咳はその3~5日後から始まることが多く、経過に従い徐々に強くなり、解熱後も長く続く傾向があります。胸部レントゲン検査に加え、喉のぬぐい液や血液の検査で診断が確定されます。

抗菌薬による化学療法が治療の基本となるため、病院受診をお勧めいたします。特別な予防法はありませんが、マスク着用、手洗い、うがいなどの一般的な予防法と、咳や熱のある方との濃厚な接触を避けることが重要です。


平成30年3月号

インフルエンザと診断され、抗ウイルス薬を処方されましたが、3日経っても熱が下がりません。


インフルエンザ以外の病気や、インフルエンザ後の二次感染の可能性があります。医療機関を受診しましょう。

内科 医長  池田 フミ

インフルエンザの診断は難しいのです。ウイルス迅速検査は突然の発熱から12時間から24時間で陽性率が高いと言われています。検査のタイミングでは陽性にならない場合もあります。また高齢者では37度台の微熱のこともあります。高熱でないから/検査で陰性だからインフルエンザではない、とは言えないのです。発熱してから48時間以内であれば抗ウイルス薬の効果が期待できるため、総合的に診断し、適切な治療が必要となります。

しかし3日経っても熱が下がらない、咳や痰が多くなったり、下痢をしたり、食事が食べられない、頭痛がひどいなどの症状が続くときは、インフルエンザではなく、違う病気かもしれません。インフルエンザ以外のウイルス感染では熱は2週間近く続くこともあります。発熱の原因が細菌感染の場合はウイルス感染とは違い、適切な抗生物質の治療が必要です。インフルエンザに罹った後の二次感染(細菌感染)は高齢者や免疫力が低下している患者さんには特に注意が必要です。

3日経っても熱が下がらない場合は医療機関を受診しましょう。


平成30年2月号

最近寒くなり明け方によくふくらはぎがつります。何か病気でしょうか?


汗のかきすぎ・水分の摂り過ぎや、血行不良などが原因として挙げられますが、毎日のようにつる方は特定の病気による可能性があるので、病院への受診をおすすめします。

整形外科 医長  小川 知周

つることはこむら返りと言いますが、これは筋肉の異常な収縮で起こります。その原因として、①電解質のバランスが崩れる ②血行不良 ③特定の病気 があります。

夏場に激しく汗をかいたり、逆に水分を採りすぎると電解質のバランスが悪くなります。

寒い時期は血行が悪くなることでつることが多くなります。

特定の病気とは糖尿病、肝硬変、腎不全、甲状腺機能低下症、動脈硬化や神経系の障害などです。

妊娠中の方も起こりやすいです。

予防としては血行不良を改善させるビタミンEや筋肉の弛緩作用があるマグネシウムの摂取、適度な運動、睡眠不足の解消などです。特定の病気がある方はその病気の治療をしなければ改善しないので、毎日のようにつる方は病院への受診をおすすめします。

平成30年1月号

熱性けいれんはどんな病気ですか?

かぜなどの発熱に伴って起こるけいれんです。体を反らせたり手足をがくがくさせたりしますが、心臓が止まることはありませんので、落ち着いて安全な所に寝かせてください。

小児科  溝呂木 園子

熱性けいれんは、かぜなどの発熱に伴ってけいれんを起こす状態で、小児の脳が熱に対して敏感であるためといわれています。熱の上がり際に多く、突然呼びかけに反応がなくなり、身体を反らせて硬くなったり、手足をがくがくさせる状態になります。顔色が悪くなることもあります。

とても驚きますが、心臓が止まることはありませんので、まずは落ち着いて、安全な所に寝かせてください。服は緩めて呼吸をしやすいようにします。嘔吐することがあるので、窒息しないように顔は横向きにします。多くは5分以内に止まり、いったん意識が戻ってから眠ります。

発熱を伴うけいれんの中でも、「10分以上続くけいれん」「初めてのけいれん」「乳児のけいれん」「意識障害が続いている場合」等は、熱性けいれんではない可能性がありますので、早期の受診が必要です。

平成29年12月号

今度手術を受けることになりましたが、内視鏡手術も行われていると聞きました。どのような手術ですか?

体に小さな穴をいくつか開けてカメラを挿入して行う手術です。傷が小さいため見た目が綺麗で、痛みが少なく術後の回復が早いことが特徴です

外科  齊藤 亮

内視鏡手術とは、体に小さな穴をいくつか開けてカメラを挿入して行う手術です。現在では様々な病気に対して、広く安全に行われています。例えば、当院では胆嚢(結石やポリープ)、鼠径ヘルニア、大腸癌、胃癌、虫垂炎、気胸などに対して内視鏡手術を行なっています。

メリットとして、傷が小さいため見た目が綺麗で、痛みが少なく術後の回復が早いことなどが挙げられます。早期の社会復帰も可能となります。癌に対する治療成績(癌の治り具合、再発の程度や合併症の少なさなど)は、開腹手術に劣らないことが示されています。一方、過去に開腹手術を受けたことがある人や、全身状態や病気の種類によっては内視鏡手術よりも開腹手術の方が望ましいこともあります。

どちらの方法が良いか、治療方針を決める際に主治医の先生と相談してみるといいでしょう。

平成29年11月号

骨密度が低くなければ骨折する心配はないのでしょうか?

骨密度が高くても弱い骨も存在します。骨を健康に保つには、食生活や生活習慣を改善する一次予防が大切です。

整形外科 医長  小林 憶人

骨の強さは骨密度だけでは表せません。骨にはそれぞれ質があり、密度が高くてもガラスの様に弱い骨も存在しています。

最近の研究により、骨の質が弱くなる要因にはカルシウムなどの栄養素が不足する他、喫煙、過度の飲酒、運動不足などにより動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病を引き起こすことで骨が弱くなることが指摘されています。骨を健康に保つためには、食生活や生活習慣の改善といった一次予防が大切です。また、骨粗鬆症は生命予後にも影響することが知られており、骨折の二次予防として、定期的に骨の健康診断を受け、骨粗鬆症を早期に発見することで、早期治療を開始することができます。

もし骨折をしてしまった場合には、次の骨折を事前に防ぐ三次予防として積極的な治療を開始しましょう。骨折を事前に防ぐことで健康寿命を延伸することができます。

平成29年10月号

C型肝炎ウイルスを治療して、ウイルスが消えたと言われました。これでもう肝臓癌にもならないのでしょうか?

C型肝炎ウイルスを治療した後も、その後に肝細胞癌になってしまう方は少なくありません。肝癌早期発見のため、定期通院を続けた方が望ましいです。

外科 医長  平井 優

C型肝炎のウイルス治療に関しては、以前からインターフェロン療法が行われていましたが、患者さんによっては、強い副作用を起こす方や、なかなかウイルスを排除出来ない方もいて治療が難しいと言われていました。

ところが最近ではDAA製剤と言われるC型肝炎ウイルスを治療する飲み薬が開発され、副作用も少なく、100%に近くウイルスを排除することができます。

肝細胞癌の原因の約70%がC型肝炎と言われています。しかし、残念ながらせっかくC型肝炎ウイルスを排除しても、その後に肝細胞癌になってしまう方は少なくありません。ただし、ウイルス排除によりC型肝炎がこれ以上悪くならないので肝機能が保たれ、たとえ発癌しても手術やカテーテル治療などの治療の選択肢が広がり結果的に生存率の改善につながります。C型肝炎ウイルスを治療した後も、肝癌早期発見のため定期通院を続けた方が望ましいと考えます。

平成29年9月号

糖尿病患者数が増えているそうですが、どのような状況ですか?

日本だけでなく世界でも年々増加していて、70歳以上の日本人の男性の4人に1人・女性の6人に1人が糖尿病患者とみられ、過去最高の状況です。

内科 医長  保阪 大也

厚生労働省の調査によると、平成26年の糖尿病患者数は316万6000人(前回平成23年調査で270万人)で、過去最高でした。年齢と共に増加し、70歳以上になると男性の4人に1人、女性の6人に1人が糖尿病とみられます。

平成28年に甲府市が無料簡易検査をしたところ、240人が検査を受け、そのうち半数以上が糖尿病の疑いがあるとの結果でした。山梨県は健康寿命が長い、と言われていますが、糖尿病による死亡率はワースト8位です。

糖尿病は世界的にも増加傾向にあり、何らかの策を講じないと、医療費だけでも大変なことになることが懸念されています(平成27年時 4億1500万人、成人の11人に1人)。

世の中はまだまだグルメや大盛りがブームであり、食事制限を勧めることは景気対策にも水を差しますが、健康に良くない面もかなりありそうです。

糖尿病食は病人食ではなく健康食、と考え、糖尿病の方もそうでない方も、一度勉強してみることをお勧め致します。

平成29年8月号

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が心配なので、食べ物でカルシウムを多めにとっていますが、それでよいでしょうか?

それでは不十分です。整形外科を受診し骨密度検査や血液検査をして、適切な治療薬をみつけましょう。

整形外科 科部長 神平雅司

骨粗鬆症は、骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気ですが、カルシウム不足だけが原因ではありません。

骨は、一生の間に繰り返し作り替えられています。それには古くなった部分を解体する細胞と、そこに新しい骨を作る細胞が協力しあっています。この解体する細胞の働きが活発になり過ぎた状態が骨粗鬆症です。

現在の骨粗鬆症の治療薬は、解体する細胞の働きをおさえるものが一般的です。それには内服薬(毎日、週に1度、月に1度)、注射薬(月に1度、半年に1度、年に1度)があります。また、1年半から2年間の限定で新しい骨を強力に作る薬もあります(毎日自分で注射、週に1度医療機関で注射)。

自分に最もあった治療薬をみつけるには、整形外科を受診し骨密度や血液検査をして決めてもらいましょう。

平成29年7月号

60歳代女性。検診で胆嚢に径12mmのポリープを指摘され、症状はありませんが、胆嚢を摘出する手術を勧められました。どのような病気なのでしょうか?

胆嚢の内面に形成される、ほとんどはコレステロールが沈着した良性のポリープですが、まれに悪性(胆嚢癌)の危険性があります。

外科 副院長  鈴木 修

胆嚢ポリープは、胆嚢の内面に形成される限局した隆起病変で、5~10%程度と比較的多くの方に認められます。ほとんどはコレステロールが沈着した良性ポリープですが、稀に悪性(胆嚢癌)の危険性があります。

腫瘍マーカー等の血液検査、エコー、CT、MRIなどにより良性と悪性の鑑別を行いますが、胃や大腸のポリープと異なり内視鏡で組織を採取することが不可能なため、確実な鑑別が困難な場合も存在します。直径が10mm以上、短期間に増大傾向を示す、広い茎を有する等のポリープは、悪性の危険性が存在し、診断と治療のため胆嚢を摘出することが望まれます。

摘出術として、腹部に3~4箇所の穴を開け腹腔鏡を用いた手術を行います。ポリープが肝臓や胆管などの周囲に浸潤している場合や、病理検査にて再発の危険性が高いと考えられる際には、肝臓・胆管・リンパ節の切除を追加します。

平成29年6月号

叔父が脳出血と診断されて入院中です。片麻痺があるそうですが、手術はしなくても良いのでしょうか?

最近では、手術による改善効果は限られている、というのが通説で、手術の対象とされる患者さんは少なくなっています。

脳神経外科 科部長  八木下 勉

以前は、ある程度の大きさの脳出血なら積極的に開頭手術で取り除くことが行われたこともありますが、最近では、手術による機能予後の改善効果(手術をしたらどれだけ症状が良くなるか)はかなり限定的である、というのが通説となり、手術の対象とされる患者さんは少なくなっています。手術の適応となるのは、

①出血がそれなりに大きくて、②脳の表面近くにある場合、または③小脳出血である場合、④症状が重篤で救命を目的とする場合

などです。ただし、最後④の場合は救命できても重い後遺症が残ります。脳出血はその部分の脳がすでに「破壊されて」いますので、手術をしても症状は改善しにくいといえます。

手術の方法は従来からの開頭手術のほか、最近では定位的血種除去や内視鏡を使った方法など、病状に応じて使い分けられています。また、若い人や血圧が高くない人の脳出血では、その裏に出血を起こす別の病気が隠れていることがありますので、精密検査をしてそのようなものが見つかれば、それに対して手術や放射線治療を行うことがあります。

平成29年5月号

心窩部痛や胃もたれ感があり、病院で検査を受けたのですが、異常が見つからず、機能性ディスペプシアと言われました。どんな病気ですか?

症状の原因となりそうな「器質的」な疾患が認めらないにもかかわらず、胃もたれや心窩部痛などの症状が現れる「機能性」の疾患です。

内科 副院長  三澤 明彦

機能性ディスペプシア(FD:Functional Dyspepsia)とは、上部消化管に消化性潰瘍や癌などの器質的疾患が認められないにもかかわらず、胃もたれや心窩部痛などのつらい症状が現れる機能性疾患です。診断基準は、

  • A. つらいと感じる食後のもたれ感、
  • B. 早期飽満感、
  • C. 心窩部痛、
  • D. 心窩部灼熱感

のうちの症状が1つ以上3か月以上続き、かつ、症状の原因となりそうな器質的疾患(上部内視鏡検査を含む)が確認されないことです。

症状発現のメカニズムは未だ不明な点が多いものの、胃運動機能異常、生活習慣、ストレス、内臓知覚過敏、胃酸などが複雑に影響し合っているものと考えられています。

治療は、機能性なので気のせい?と済まされてしまう事もありますが、ストレスを回避するような生活習慣の改善や、食生活の改善も重要ですが、それぞれの症状に応じて消化管運動機能改善薬や酸分泌抑制薬、防御因子増強薬、制酸薬、漢方薬や時には抗うつ薬や抗不安薬が処方される事もあります。

平成29年4月号

学校検尿で血尿と蛋白尿が両方陽性でしたが、どうすればいいですか?

腎炎の可能性があります。まずは受診をしてみて下さい。

小児科 院長  東田 耕輔

血尿と蛋白尿がともに陽性だとすれば、腎炎の可能性が高いと考えられます。

腎炎の中には、急速に悪化して数か月で慢性透析まで進行してしまうものや、徐々に進行して10-数十年後に慢性透析になる疾患が含まれています。20年程前までは、治療法がなかったのですが、この数年は開発が進み、最も患者さんが多いIgA腎症は、出来るだけ早期に診察を受け、必要な場合、検査・入院治療を行えば、多くの場合、血尿や蛋白尿も消失して透析へ進行するのを阻止できるようになって来ました。

韮崎市は、甲府市に続き、昨年度から、県下で2番目に新たな学校検尿システムが導入されており、学校検尿登録医を受診すれば、腎炎の発見に必要充分な検査が行われ、必要な場合は大学病院等に紹介されるシステムが出来上がっています。早く、受診しましょう!登録医が分からない場合は、学校にお問い合わせください。